企業インタビュー 有限会社宮脇工房 

  インタビュー日時: 2003.10.24     

(1)   貴社はどんな会社ですか?アピールを含めて教えてください。

創業してから33年になります。32歳で会社をはじめたときには最初は精密アセンブリに着手しましたが4年目からは釣り竿の塗装を手がけ、15年目にして現在の生産の中心になっているゴルフのカーボンシャフト塗装を始めました。現在ではゴルフシャフト塗装が100%です。同業社は日本国内には7社ほどありますが、ほとんど規模が小さく、7名の従業員を抱える弊社はその中でも大きい方に入ります。

ゴルフブームの沈静化もあり、受注量が横ばいである上に量産品は韓国や中国にもっていかれ国内で生産しているのは超高級品のみとなっています。こういった厳しい状況ですから納期遵守や不良率の徹底低減はアタリマエとなってきています。その上で他社に負けない製品を仕上げることと、新しい製品をユーザー(取引先)に提案していっていることが当社のアピールポイントといえます。

     ていねいな仕上げで塗装完了したゴルフシャフト 

(2)   今、会社が野心を持って考えていることはなんですか?

   ひとつはクラブのアセンブリー化です。現在はシャフト塗装に特化していますが、完成品までを当社で行いたいと考えています。ヘッドは台湾が主に生産しており、グリップは米国製品に定評があります。

   もう一つは事業の継承です。既に社内で準備を進めていますのでスムースな継承ができると思い安心しています。

※シャフトのラベルプリント工程

 (3)   今の悩みはなんですか?  

   先ずは、塗装業という仕事自体が3K職種であるということです。つなぎの作業服はすぐに塗料で汚れてしまい洗っても取れません。そんなことも手伝って、日本国内の仕事の多くが海外に流れ一部の小ロット品のみの難しい仕事のみになっているということです。また業界が狭く、当社の従業員規模がもっとも大きい方に入ってしまいます。

     シャフトの裁断工程 

(4)   商工会に何かひとこと言うとすればなんですか?  

   商工会会長をつとめる立場で言わせて戴くわけですが、会員企業はもっと商工会を利用すべきと感じますね。また商工会側ももっと『何でも相談屋』になる必要があると思います。資金の相談のみで商工会を利用するのではなく、経営や仕事のしかたなどまだまだ指導員さんに活躍して戴きたいと思います。

※商工会会長でもある宮脇社長 

(5)   5Sを実施して会社は変わりましたか?  

   まず『モノ探し』がなくなりました。数多い在庫塗料の整理・整頓も徹底できました。この効果は大きかったですね。また当社は7名の社員のうち3人が中国人です。塗装業というホコリを嫌う仕事なのですが、中国の女性を採用したばかりの頃は、長い髪をアフロヘアのように振り乱して作業をするので大変困りました。これも文化の違いだったのでしょうが。5Sを通じて「身だしなみ基準」を作り、基準の中国語版を本人に理解してもらうことで安心して仕事を任せられるようになりました。とりわけその女性は仕事ができるようになってくれ、今では社内の大切な存在です。

※中国語版の「身だしなみ基準」が役立った。

(6)   5S活動の今後の目標はなんですか?  

   どうしても汚れてしまう仕事ですが、職場を少しでもきれいにしていこうとしています。そのためにも他社のいいところやウマイ工夫を取り入れたいと考えています。こうすることで「塗装」のイメージを変えていきたいということが目標ですね。

   他社でもお目にかかれないような大きな超音波洗浄機(メガネ屋さんにあるものと原理は同じです)で徹底的に製品のホコリやゴミを取り去る工夫もしています。

※巨大な水槽全体が超音波洗浄機となっていて、シャフト面の微少なホコリも完全に除去してくれる。

※慎重さが要求される検査工程

 

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